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教員氏名 園田 文香
ローマ字 SONODA, Ayaka
所属学部 人間科学部
所属学科 心理・文化学科
職名 講師
所属学科(兼任) 人間科学研究科 人間科学専攻
主要担当授業科目 発達心理学、乳幼児心理学、心理的アセスメント、コミュニケーション概論、生徒・教育相談論、
専門分野 乳児期早期の自己意識の発達、社会的認知の発達、育児支援、発達障害
最終学歴 白百合女子大学大学院文学研究科発達心理学専攻博士後期課程
取得学位 博士(心理学)
職歴 2004-2006練馬発達クリニック心理職
2004-2023練馬区保健所乳幼児健診心理判定員
2008-2023東京保健生活協同組合大泉生協病院小児科心理職
      白百合女子大学生涯発達センター
2012-2023西東京市乳幼児健診心理判定員
2019-2023東新宿乳幼児健診心理判定員 
所属学会名 日本心理学会
日本発達心理学会
臨床発達心理学会
小児保健協会
APA
教育研究社会活動 練馬区母親学級講座講師
西東京市母子事業すくすく相談会講話
練馬区医師会こころの講座講師
研究活動の概要

研究活動(1)

■研究題目

発達初期における逆模倣に対する気づきを通して見た自己意識の発達について

 

■研究成果の要旨

本研究は、社会的刺激場面である逆模倣から、乳児の自己と他者の気づきがどのような発達水準であるのか明らかにすることを目的とした。3か月児と6か月児の計35名に対し、大人が乳児の行動を模倣する逆模倣と、乳児が大人に注意を向けた場合、随伴的に手でフィードバックを行う随伴的運動の2つの場面の検討を行った。その結果、逆模倣場面と手の随伴的運動は「注視時間」と「模倣生起数」を大きく規定することが明らかになった。注視時間は、逆模倣場面で3か月児が大人の「手や身体を見る」反応が多かった(p<.01)。
6か月児は、大人の「目や顔を見る」が多く(p<.05)、随伴的運動でも「手や身体を見る」の注視時間が長かった。また、逆模倣では、模倣生起数が多く(p<.01)、月齢差はなかった。以上から、逆模倣の3か月児では、自己が他者との身体的境界線がなく「単一の身体単位」の感覚を持つ発達段階にあり、6か月児では、自己が大人と「異なる身体単位」の感覚を持つことが示唆された。また6か月児では、自分だけでなく、大人にも心があることに気づき、自己の感情とは異なる大人の感情が自分と調和したり、ずれたりすることがわかり、自己と他者の関係が分化した発達段階にあることが明らかになった。このことから、逆模倣は、子どもの自己感の発達に肯定的な影響をもたらすとともに、子どもの自己感の発達指標となることが示唆された。

 

■研究成果の報告

園田文香(2023) 乳児期早期の自己意識の発達 小児保健研究

 

■キーワード

逆模倣、自己意識、自己、他者

 

 

研究活動(2)

■研究題目

乳児期における養育者の読み取りと子どもの模倣行為との関連
ー養育者と子どもの模倣を介した社会的関係の構築ー

 

■研究成果の要旨

乳児と養育者を対象に養育者の有する子どもの心的表象が養育者のWMCI(Working Model of the Child Interview:Zeanah & Benoit, 1995)タイプ別(安定型、非関与型、歪曲型)では、子どもの模倣行為と社会的関係にどのように影響するのかを明らかにするため、養育行動の1つである逆模倣行動を介して、その影響を検討した。
その結果、発達初期から養育者の心的表象が子どもへの逆模倣の関わりに影響を与え、養育者の逆模倣は社会的相互作用を促すことがみとめられた。
また、子どもと用意者との同期的経験は、養育者の育児不安を軽減するとともに、子どものに対するネガティブな認知的側面にも影響を与え、安定型へと心的表象が変容していくことが示唆された。

 

■研究成果の報告

園田文香(2020)日本大学大学院総合社会情報研究科紀要第20号

 

■キーワード

逆模倣、自己と他者、心的表象