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教員氏名 内田 由香利
ローマ字 UCHIDA, Yukari
所属学部 人間科学部
所属学科 児童・幼児教育学科
職名 講師
主要担当授業科目 国語科教育概論、国語科指導法、幼児と言葉、教員採用スキルアップ講座
専門分野 国語科教育
学生の皆さんへ 「置かれた場所で咲いてください!」
今、自分がここに居る意味がきっとあるはず!ここでどんな花を咲かせるかは自分次第です。そして、蕾をつけるには、根を張り栄養を蓄える時間も必要です。頑張っていきましょう!
最終学歴 福岡教育大学小学校教員養成課程国語科
取得学位 学士(教育学)
職歴 北九州市立小学校教諭、主幹教諭、北九州市教育委員会教育センター指導主事
宮若市立宮若西小学校英語教育推進コーディネーターを経て現職
所属学会名 日本国語教育学会
全国大学国語教育学会
九州国語教育学会
小学校英語教育学会
教育研究社会活動 北九州市教育委員会及び北九州教育事務所管内の校内研修における講師
埼玉県教育委員会主催「小学校の英語教科化に向けた指導力養成講座」研修講師
北九州市読書感想文審査員
研究活動の概要

研究活動(1)

■研究題目

①書く意欲を高めるための「てびき」の必要性と活用
  -大村はま氏の『旅の絵本』の実践を基に-
②言葉を創り出す国語学習の手引きの構想
  -大村はま氏の学習の手引きを手がかりにして-

 

■研究成果の要旨

①大村はま氏の「てびき」を活用した『旅の絵本』の実践について考察しながら、書く活動における「てびき」の効果について考察したものである。大村氏の「てびき」は、子ども達が想像豊かに思考を広げながら楽しく書くことができるように工夫されていた。「てびき」により、絵本の挿絵を見る視点や作品の出来上がりのイメージが明確になり、子ども達は自由に書きたい内容を選択しながら想像豊かに書いていた。その考察を基に、写真を活用した書く活動における「てびき」を試案として作成してみた。この「てびき」の活用により、書く内容や書き方が想像でき、書く意欲が高まっていくのか、今後実践を通して検証していく必要がある。
②色々な視点で眺めることが出来る『旅の絵本』シリーズからは、多くの言葉が創り出されるであろうと想像し、本稿では、『旅の絵本Ⅲ』(イギリス編)を選択し考察を深めることにした。まず絵本の内容(子ども達が読み取ることが出来るであろう事柄)について整理した。そして、それを使用して、小学生高学年で「書く」授業を行う際の「手引き」について提案した。

 

■研究成果の報告

①九州女子大学紀要第57巻2号(2021)
②九州女子大学紀要第58巻2号(2022)

 

■キーワード

旅の絵本,手引き,大村はま,書く活動

 

 

研究活動(2)

■研究題目

①「書く」意欲を高める国語科指導に関する一考察
  ―「言葉を創り出す」ための写真や絵の活用―

 

■研究成果の要旨

①「書くことへの意欲を高める」授業を目指し、児童生徒の身の回りに多く存在する写真や絵の効果的な活用について、まとめたものである。書く為の取材段階で「写真や絵を読む」という視点を取り入れる。そこに描かれている内容について想像したり、自分なりの解釈を加えたりしながら、図像を言葉に変換する作業は、「言葉を創り出す」ことであり、国語科において取り組む価値があると考えるためである。個人の考えや経験等の違いにより、同じ絵や写真から創り出される文章は異なる。自由性もある。それだけに、出来上がった作品を読み合う際の、面白味も増す。さらに、文章の内容を読み解き、書いてあることについて自分の考えを書くよりも容易であるため、児童生徒の書くことへの抵抗も少ないという利点も認められる。

 

■研究成果の報告

①九州女子大学紀要第56巻2号(2020)

 

■キーワード

「書く」意欲の向上,写真,絵,言葉の創造

 

 

研究活動(3)

■研究題目

①「絵本の読み聞かせ」の指導に関する一考察
②「豊かな言葉をはぐくむ「領域『言葉』」の指導」
  -「絵本の読み聞かせ」の授業を通して-
③大学における国語科教育の授業改善に関する一考察
④絵本の読み聞かせにおける絵と言葉の関連性
  -『こすずめのぼうけん』を手がかりに-

 

■研究成果の要旨

①質的転換が求められている大学教育の在り方を探るため,アクティブラーニングの視点を取り入れた授業を行い,その成果について考察した。1年生対象の「国語科教育概論」の授業で,読み聞かせの指導を行う際,学生の学習への主体性を高めるためには,グループワーク活動が有効であった。ただし,活動を取り入れるだけでは不十分であった。事前のアンケート調査で授業内容に関する実態把握を行い,学ばせるべき内容を重点化したり,活動方法を教師自身が実践しながら示したり,活動後に視点を明確に示した振り返りの時間を確保たり等,教員のきめ細かな配慮が重要であった。
②幼保小連携の視点を取り入れながら、「領域『言葉』」の内容を学ぶことで,子どもの成長過程を意識し,実際の子どもの姿をイメージしながら,読み聞かせを行う姿が見られた。実践を取り入れた指導により,さらに学ぶ意欲を高めることが分かった。
③大学教員の「教育職」としての視点から,実務経験者として大学の授業改善について検討した。アクティブラーニングの視点を取り入れた授業が学生の学びにどう作用するか,「国語科教育概論」の授業を検証した。「書く領域」に関する指導において,学生の学習への主体性を高めるためには,実際に「子どもの立場に立って書く」活動が有効であった。また,付箋を活用したグループワークも有効に作用した。グループ活動により,自分の考えが広がったり深まったりすることを実感したからであろう。また,毎時間授業後に振り返りを書く活動を設定することで,学生自身が学習を振り返ることの重要性を再認識していた。自分自身が子どもの活動を体験しながら,教員の指導法を考える実践的な授業を通して,必要な知識・技能が身に付き,さらに学習意欲も高めることが分かった。
④絵本は、絵と文章で構成されている。そして、読み聞かせの時は、耳で文章を聞いて、目で絵本の絵を見るという行為が同時に行われる。絵を見る時、文章のみを聞く時、絵を見ながら文章を同時に聞く読み聞かせ時では、子どもの物語の世界での楽しみ方はどう異なるのだろうか。そこで、絵本を子どもの視点で見直し、「読み聞かせ」において、その物語が子どもの心にどのように届いていくのかを絵と言葉の関連性に着目して考察した。

 

■研究成果の報告

①学術情報センター研究紀要Vol.2(2019)
②学術情報センター研究紀要Vol.3(2020)
③学術情報センター研究紀要Vol.4(2021)
④九女研究紀要第59巻第2号(2023)

 

■キーワード

絵本の読み聞かせ,アクティブラーニング,書く活動

 

 

研究活動(4)

■研究題目

国語科授業実践研究
①話しことば単元における授業仮説(話題)の検討
―「学級討論会をしよう」を手がかりにして―
②授業改善のための目標設定と学習評価に関する一考察
 -「文と文をつなぐ言葉」の実践から考える-
③「書く」意欲を高める写真の活用に関する一考察
 -「書く力」の調査結果を基に-
④「読むこと」領域における「単元ゴールの言語活動」の検討

 

■研究成果の要旨

①話しことば単元は、学校現場において、「話す・聞く」という行為が無意識のうちに行われているため、指導目標・内容・方法が曖昧である傾向にある。本稿では過去の学級討論会の授業実践における仮説について検討した。特に、「話合いの仕方を学ばせる際の話題はどう設定すべきか」について、大村はま氏の先行研究を基に考察した。教師自身が「討議を経験させること」と、「討議を教えること」との明確な区別を意識し、国語科の範囲から適切な話題を選ぶ必要があることが理解できた。また、適切な話題の条件も確認した。
②学校現場で出会った接続語指導の問題場面を取り上げ、目標と評価を着眼に考察した。接続語選択の理由について、自分の考えをもたせたり、それを交流して、さらに思考を深めたりする学習になるように授業計画を立てると共に、教師と子どもが目標を共有し、評価できる授業にするため、評価の判断基準を示すルーブリックを作成した。
 
③国語科の「書く力」の実態について、関連する調査結果について考察した。その結果から,児童の「書きたい」という思いを高めるための写真の活用について提案した。写真の「事実」を伝える,撮影者の立場で写真への「思い」を読み解く,写真から自由に想像する,などの書く活動の設定の仕方が重要であると考えた。写真の選択には活動に合わせた吟味が必要であるため,今後継続研究していく。

④学習指導書の単元名と単元ゴールの言語活動を整理・検討するとともに、児童の読むことへの主体性を高める単元ゴールの言語活動の在り方について考察した。読むことへの主体性の喚起には、単元のゴールの活動を単元名からもイメージできるようにすることが重要であった。その際、相手・目的意識が明確で、興味・関心の湧く内容であれば、児童は主体的に読み進めるであろうことが確認できた。

 

■研究成果の報告

①九州女子大学紀要第55巻2号(2019)
②九州国語教育学会紀要(2019)
③九州国語教育学会紀要(2020)
④九州女子大学研究紀要第60卷2号(2024)

 

 

研究活動(5)

■研究題目

外国語活動実践研究
①小学校における英語絵本の読み聞かせに関する一考察
―「言い換える」に着目してー

 

■研究成果の要旨

①英語絵本の読み聞かせは,本の選択及びその読み方が重要である.本稿は,高学年において担任が読み聞かせをする際の絵本の活用の可能性を探り,効果的な活用方法について考察したものである. 高学年の読み聞かせに適した内容で,言葉について深く考えることのできる絵本を提案している. 英語の絵本が言い換えを視点に絵本の読み聞かせを考えた時に,①優しい既習表現で言い換える,②絵を示しながら,日本語も使って説明する,③対照的な英語を使用しながら言い換える,ことが有効であろうと推測できた。
小学校における外国語活動、外国語科の授業においては、タスク(単元のゴールとして設定する課題)を設定し,相手・目的意識を明確にした活動を行うことが重要である。また,コミュニケーションにおいては、Reactionを大切にさせることで,伝え合いへの意欲が高まり,やり取りの回数も増えていくことが明らかになった。

 

■研究成果の報告

<論文> 
①学術情報センター研究紀要vol.6(2023)
<実践>
平成27年度~平成29年度 文部科学省外国語教育強化地域拠点事業における中間報告会及び最終報告会にて研究成果を報告。
<著書>
1.初等教育資料
「外国語活動における絵本を活用した授業の在り方」文科省配布の絵本教材“The Autumn Forest”を活用した中学年外国語活動の授業実践事例 (P38~P41) 東洋館出版(2016)
2. 小5教育技術6月号
文部科学省教科調査官監修「教科化を見据えて,先進事例から学ぶ外国語教育」5年生「好きなものランキングを作って紹介しよう!」の授業実践事例(P78~P81)小学館(2017)
3. 小5教育技術7/8月号
文部科学省教科調査官監修「教科化を見据えて,先進事例から学ぶ外国語教育」5年生「お気に入りの写真を入れるフレームを作ろう!」の授業実践事例(P78~P81)小学館(2016)
4.「小学校外国語活動・外国語研修ガイドブック」新学習指導要領に基づき、文部科学省が作成した本書において、授業研究編、研修指導者編を執筆(P98~P104,P175~P181)
旺文社(2017)
5. 小6教育技術1月号
文部科学省教科調査官監修「教科化を見据えて,先進事例から学ぶ外国語教育」6年生「未来の宮若を紹介しよう!」の授業実践事例(P64~P67)小学館(2018)
6.小6教育技術2/3月号
を文部科学省教科調査官監修「教科化を見据えて,先進事例から学ぶ外国語教育」6年生「東京オリンピック・パラリンピックを見に行こう!」の授業実践事例(P64~P67)
小学館(2018)
7.小4教育技術5月号
「『主体的・対話的で深い学び』を実現する『外国語活動』実践のヒントとアイディア」4年生「My special Sundayをつくろう!」の授業実践事例(P100~P103)小学館(2018)

 

■キーワード

英語の絵本,言い換え,単元のゴール